<更新情報>
5/9・・オス成虫のエサについて更新しました
ゴーストマンティスを飼育して1年半くらいでしょうか。
現在3世代目が成虫となり、ブリードに入りました。
現在、成虫が15ペアくらいおり、後期の幼虫が20匹くらいでしょうか。
かなり飼育に関しては自信がついたこともあり、飼育方法をマニュアルとして残していこうと思います。
1、湿度管理
他の一般的なカマキリと最も違う点は湿度管理です。
カマキリの飼育で1番難しい部分でもあります。
カマキリは、種類にもよりますが湿度が高すぎると死んでしまうくせに、湿度が低すぎると脱皮に失敗することがやっかいな部分になります。
その点、このゴーストは湿度管理が基本的にいりません。
湿度を上げるために濡れたティッシュなどを容器内に入れておくのが一般的ですが、ゴーストはそれをしてはいけません。
高湿度にかなり弱いです。特に初令、2令など濡れたティッシュは絶対に入れないでください。
じゃあ、心配になるのは脱皮ですが、湿度が低くても脱皮の失敗の危険性はほとんどありません。
おそらく、アフリカの乾燥地帯の生き物なので湿度が低くても問題ないようにできているのだと思います。
つまり、ゴーストは低湿度でも脱皮の失敗などほぼ無いので濡れたティッシュなど入れてはいけない。
2、エサ
エサは一般的なカマキリを同じです。
小さい時期はトリニドショウジョウバエで問題ありません。初令から食べれます。
少し大きくなればサシバエ、イエコオロギ、レッドローチなどでいいでしょう。
エサ食いは良くも悪くもないです。
基本的に、ピンセットなどで直接食べさせる方法に向いていません。
すぐにイヤイヤするし、カマで口元をガードしていて舐めさせてエサだと感じさせる方法もしずらいです。
また、サイズ感に敏感なので、自分と比較して大きいと思ったエサは捕まえません。
自分よりかなり小さい物やハエや蛾などの飛ぶやつが大好きです。
なので、5令6令と結構なサイズになってもトリニドショウジョウバエを大量に与えたりして飼育もできます。
私は、トリニドショウジョウバエ→サシバエ→サシバエ大、レッドローチで飼育しています。
サシバエとは、釣具屋さんで売っている釣りのエサの「サシ」というハエの幼虫です。
冷蔵庫にいれておけば死なずに羽化もせずに保存ができ便利です。
これを常温に出すとサナギになり1週間から10日くらいでハエになります。
これが便利でゴーストに限らずカマキリ飼育のオススメです。
また、釣エサにハニーワーム(ブドウ虫)という大きめの幼虫も売っていますが、そちらも食べます。
そのまま幼虫で与えてもいいし、蛾に羽化させても食べます。
エサに関しては一般的なカマキリと変わりません。
<オス成虫のエサについて>
オスの成虫は幼虫時代やメス成虫と一転して、かなり食が細くなります。
臆病だし、エサを与えてもすぐに食べなかったり無視したりしょちゅうです。
それでもハエならハエを2~3日に1回は入れて食べなければ食べないでいいくらいの気持ちで与えてください。
オス成虫は、寿命が不安定で結構あっさりすぐ死んでしまいます。
交尾で食われてしまうのを警戒して、もう少しもう少しと後回しにしていると交尾前にオスが死んじゃったなど非常によくあります。
とにかく、オスに対しては過剰すぎるくらい大切にエサも食べたくなったらいつでも食べれるようにしてあげてください。
メスのほうが産卵などあり大事にしがちですが、メスは丈夫でエサ食いも良いので基本的にはずぼらな管理でも死んじゃうこともありません。
これは、どのカマキリにも言えることですので絶対に忘れないでください。
カマキリのブリードを成功させるためにはとにかくオスを大事にすること。羽化ズレ、オス食いなど含めてブリードの失敗はオスがいなくなってメスだけになっちゃったというのがカマキリ飼育のあるあるネタです。
3、交尾
カマキリ飼育の最難関の一つはこの交尾でしょうか。
メスにオスが食べられてしまうなんて話は良く聞きますね。
ただ、ゴーストに関してはオス食いはほとんどありません。
ゴーストはカマキリには珍しくメスとオスのサイズがほとんど変わりません。
もちろん、メスのほうがどっしりしていてオスはペラペラでひ弱なんですが、大きさ的には変わらないのです。
なので、エサ食いでも書きましたが、メスにとってオスは小さくないので捕まえようとしないのです。
これはカレハカマキリなんかもそうですが、基本的に交尾でオス食いが発生しやすいのはオスとメスで体長にかなりの差があるハナカマキリとかヒョウモンカマキリとかそういう種類に多く見られるのです。
なので、ゴーストはそこまでオス食いに慎重になる必要はありません。
それでも、交尾はかなり気を使う作業です。
簡単な方法を書いておきます。
片手にはメスが捕まってる物、もう片手にオスが捕まっている物を持ちます。
そして、メスのお尻から背中のあたりに、オスの顔をうまくもっていきます。
メスだと気づくとそのまますぐに飛び乗ります。
気づかなくても、メスのお尻をオスにぐいぐい近づけると、カマキリの習性としてそこに捕まって上っていこうとします。
オスは、知らぬ間にメスの背中に登ってしまうのです。
そこでメスだと気づけばそこで成功。
いつまでたってもメスだと気づかないでキョロキョロしたり、メスの背中の上で動き回ったりするようだと失敗で戻しましょう。
オスは、飛び回ったりちょこちょこ動き回ってるうちは、頑張ってもメスに気づきませんので別の日にしてください。
大人しくぶら下がって落ち着いているときに、メスのお尻にもっていきましょう。
このように、背中に乗せるまではそこまで難しくありませんが、そこからは根気の勝負になります。
背中に乗ったままずっと何もしないでいることがかなり多く、結局そのまま離れてしまうことも多々あります。
また、交尾時間も短く30分くらいなので目で確認できないことが多いです。
背中に乗せて、何時間も何もないので放っておくと、いつのまにかオスとメスが離れているってことが多々あり、交尾したのかしていないのかわからないことが多いです。
また、交尾を目で確認したにも関わらず卵が孵化せず、受精していなかったというケースもかなりあります。
なので、交尾をちゃんと確認したから安心とはならず、できれば何度も何度もオスを変えたりしてチャレンジすることが大事です。
一度、有精卵を産んで孵化すれば、その後産んだ卵は再交尾していなくても孵化しますので安心です。
ゴーストの交尾は、オス食いも少なく背中に乗せるのも難しくありませんが、背中に乗ってからいつまでたっても交尾しないことも多く、しないで離れてしまったり、交尾確認したのに受精しなかったりと根気は必要です。
4、産卵
メスは、羽化して1ヶ月後くらいから産卵し始めます。
交尾しててもしてなくても産みます。
1回産み始めると適度にエサをちゃんと与えていれば4~10日ごとに1回くらいのペースでどんどん産みます。
まぁ、だいたい1週間に1回産むと考えていいです。
つまり、1匹のメスで5~10回くらいは産みます。
これはかなり多いほうだと思います。
1個の卵からは10~25匹くらい産まれてきます。
このように、卵はたくさん産んでくれますので交尾まだなのに産んじゃったみたいなことがありますが、気にせずにその卵は無駄になりましたが、その後交尾させればいいのです。
卵は本当にばんばん産んでくれますので、産んでくれたらエサを与えて労ってあげてください。
5、卵の管理
卵の管理に関しては、私もまだ勉強中です。
これだといった絶対的方法がまだありません。
基本的に、幼虫と同じく高湿度にはしないほうがよさそうです。
なので、卵管理で一般的な濡れたティッシュを入れておくようなことはしないほうがいいです。
ただ、何もしないと乾いてしまう心配もあるので、私は5日に1回くらい卵に直接霧吹きを軽くします。
孵化した卵、孵化しなかった卵、色々見てみましたが、この方法で卵が干からびてダメになったのはありませんでした。
孵化しなくても、中の卵は乾燥していなかったので今のところこれが正解だと思っています。
卵は20日~1ヶ月くらいで孵化します。
孵化日数には温度が関係しており、30度くらいから20日前後、20度くらいなら30日~40日前後でしょう。
孵化日数を越え孵化しなかった卵は割ってみてください。
受精しなかった卵は、中身が白いままで、受精したけど孵化まではいかなかった卵は黒くなっているように思います。
幼虫は黒いので黒くなっていれば、孵化しなくても受精はしていると思っていいかもしれません。
卵の管理も高湿度は避け、たまに霧吹き程度がいいと思います。
これが、現在3世代目のブリードに入っている私のゴーストマンティスの飼育マニュアルです。
是非参考にしてくださいね。
今後も加筆したり画像を加えたりする予定です。